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小説「温故一九四二」を邦訳、映画化も 中国飢餓農民救った日本軍 2006年4月11日 産経新聞
【北京=福島香織】一九四二年、大飢饉で河南省の農民を救ったのは、日本軍だった―。そんな歴史の真実を捉え、ロングセラーとなっている中国の小説がこのほど日本で翻訳出版された。劉震雲さん著、劉燕子さん翻訳の「温故一九四二」(中国書店)だ。日中政府が歴史問題で対立を深めるいま、庶民にとっての歴史とは何か、二人の「劉さん」にたずねた。
「庶民にとって、歴史とは生活の連続。生活とは、食うこと。食べるものがなければ飢え死にするしかない」と、劉震雲さんは力をこめる。同小説は、日中戦争の最中の一九四一年―三年、河南省を襲った旱魃による被災者三千万人、餓死者三百万人という大飢饉の状況を農民、蒋介石ら指導者、米国人記者、日本軍の立場から多面的に描き出した。
飢饉の原因は天災だけでなく、中国軍の容赦ない軍糧のとりたてのせいでもあった。その中で、日本軍は餓死寸前の農民に軍糧を放出した。他の中国人から収奪したものだったとはいえ、農民はこれに応えて、猟銃やクワを握って武装し、軍糧を巻き上げてきた中国軍を武装解除させた。
「民衆が死んでも土地は中国人のもの。兵士が死ねば日本人がこの国をわがものとする」と軍糧の過剰なとりたてを黙認する蒋介石に対し、食べることが何より優先事項だった庶民。「最後に歴史を動かすのは庶民の基本的生活の要求だった」と劉震雲さんはいう。
河南省生まれの劉震雲さんは、当初は故郷の災害史をまとめるつもりで、祖母や叔父らをインタビューし新聞記事を集めていた。史実に初めて触れて驚愕すると同時に「人の記憶は意外にあいまい。こんな大事件をみんなあまり覚えていない」と、ショックを受けた。それではいけないと、九三年に小説として発表。以来、読者の圧倒的支持を得て、今も重版が続くロングセラーになった。”中国の山田洋次”と称される馮小剛監督による映画化も決定。当局の審査が厳しくクランクインが遅れているものの「遅くとも来年の冬には完成する」という。
翻訳者の劉燕子さんはこの小説に魅了された一読者だった。九一年に留学。今は大阪で、文芸誌「藍・BLUE」編集長を務める。「日中の懸け橋になりたいと思って文芸誌を編集してきた。この小説こそ日本の人々に読んでほしい」と、日本語で「劉震雲文学」の世界を再現した。翻訳に当たっては、防衛庁の戦史と照らし合わせ、史実を確認した。
昨年四月の反日デモから一年。しかし劉震雲さんは「故郷(河南省)の老人たちは、日本人に好感を持っている。子供のとき日本兵にアメをもらったりしたそうです」とほほえんだ。
温故一九四二 | |
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